この記事では、毎日仕事に行くのがつらい、仕事に疲れた、しばらく休みたい、と感じている人に向けて、私が実際に経験した仕事を休職するまでの具体的な流れと、仕事を休職する方法を解説いたします。
休職するというと大袈裟に思うかもしれませんが、休職するためには書類を1枚提出するだけで、次の日からあっさりと休職ができます。
※ あくまでも私が勤めていた会社での流れなので、人によって状況は変わってくる場合もありすべての人がこの方法でうまくいくとは限りません。 また、ご家族がいる人などご家庭の状況によっても変わってくる部分もあるかと思いますので、この記事はあくまで参考程度にしていただければと思います(^^)
実際に私の体験談を交えながらわかりやすく解説しますので、仕事の休職を考えている人の参考になれば嬉しいです。
経緯
私は以前勤めていた会社のお客さんとの人間関係がうまくいかず、毎日会社に行くのがたまらなく嫌でした。配属先を変えてもらいたいとか、仕事を辞めたいと上司に伝えるのが難しい環境だったので、何か良い方法がないか悩み探していたところ、仕事を休職するという手がベストな方法ではないのかと思いました。
私の場合、休日の土日に仕事について悩み、月曜から仕事に行くのがどうしても無理だと感じたので、休職への行動に踏み切りました。
休職に必要な書類は前日の日曜日には手に入り、書類のデータを上司にメールで送付したことで、月曜日から6ヶ月間の休職に入ることができました。
(必要な書類や流れ、メールの内容は後述します。)
仕事に行きたくないと思う理由は人それぞれ様々あると思いますが、今の仕事がつらい、人間関係が良くない、残業が多く身体を壊しそう、仕事にやりがいがなくおもしろくないなど、仕事に疲れしばらく休みたいと感じた人はぜひ参考にしていただければ嬉しいです。
休職するまでの流れ
休職するまでの大まかな流れは下記2ステップのみです。
- 心療内科か精神科の診察を受け、診断書(PDF)を貰う。(オンラインでもOK)
- 診断書のデータを会社に送付し、休職したい旨を伝える(メールでOK)
これだけです。
診断書をもらう方法
まず、休職するのに必要な書類として絶対に必要なものは医師の診断書です。
診断書をもらうためには心療内科か精神科の診察を受ける必要がありますが、オンラインでの診察(カウンセリング)なら自宅で20分程度で終了します。カウンセリングと聞くと怖いと感じたり、難しいイメージを持つかもしれませんが、担当の医師と少し仕事の話や普段の生活について話をするだけなので、特に緊張する必要もなくリラックスして話してください。診断書のデータもカウンセリング終了後に即日で送付してもらえます。(オンラインの場合、診断書のデータをメール送付してもらい、原本は後日郵送してもらえます。)
オンラインでなく実際の病院へ行っても問題ありませんが、時間がかかるのと土日は開いていない場合が多いです。
今ではカウンセリングもオンラインが一般的になってきており、オンライン診察を実施しているクリニックもネットで検索するとたくさん出てきますが、代表的なクリニックを下記に紹介します。
顔出し不要・匿名でチャット形式で相談可能【Unlace】カウンセリングで医師に伝える内容
医師とのカウンセリングでは、仕事がつらいことや休職したいということをしっかりと伝えるようにしましょう。
また、不眠、胸の動悸、緊張感、不安感、吐き気などの症状が少しでもあれば、そのことを医師に伝えることで、医師は仕事でのストレスによる症状と判断し、仕事の休職が必要であるということを記載した診断書を作成してくれます。
オンラインでのカウンセリングの場合、事前にカウンセリングで伝えたい内容や症状を入力することができるので、話がスムーズに進みます。
実際にこれらの症状で苦しむほどではないにしても、仕事がつらいということはほんの少しでも不安感などはあるはずです。遠慮せずに医師に伝えましょう。(特に検査などあるわけではないので、大げさに伝えても問題ありません。)
私の場合もオンラインでカウンセリングを受け、今の仕事がつらいということと仕事を休みたいということを伝え、緊張感や不安感があり眠りにくいという症状があることを医師に伝えました。
医師の先生もその辺りの事情は理解してくれるので、仕事を休む方向にもっていってくれます。
診断書に記載される傷病名
仕事のストレスによる病気はうつ病だけではありません。
うつ病以外にも様々な病名があり、ストレス性の軽い病気の「適応障害」や「不安神経症」、ストレスによる「不眠症」など、「うつ病」とまではいかない軽い病気がたくさん存在します。そのような病名でも診断書を提示すれば会社側は休職させる義務がありますので、長期間でも仕事をしっかり休むことができます。
会社にメールで報告、メール内容
診断書のデータを医師にもらったら、仕事を休職する必要があるということを上司や人事担当者へメールで連絡し、診断書も添付します。
メール文には、休職が必要であることや、ご迷惑をおかけする旨の謝罪を記載しましょう。
※私が実際に送付したメールの内容を下記に載せますので参考にしてください。
〇〇さん (上司の氏名) お疲れ様です。〇〇です。 このところ体調不良が続いていましたので、 昨日、心療内科を受診し身体の症状を伝えたところ、 「適応障害」と診断されました。 軽い鬱のようなもので、このままでは症状が悪化するだけだということなので、 医師からは2、3か月の休職が必要だと告げられました。 急な連絡となり申し訳ございませんが、 体調が回復するまで仕事を休職することは可能でしょうか? ご迷惑をおかけして申し訳ございません。 よろしくお願いいたします。 診断書を添付いたします。
(メールの内容はご自身の状況に合わせて調整してください。)
会社は診断書を受け取れば傷病者には仕事を休ませる義務があるので、メールで診断書の送信が完了すれば次の日から自動的に休職に入ることができます。(休職前に有給を使うかどうかは会社側から尋ねられると思いますので、自分の都合に合わせて調整すれば大丈夫です。)
休職後の手続きや傷病手当金の手続きに関しては会社側から案内されるので、休職中にゆっくりと進めていけば大丈夫です。
休職中の会社とのやり取り
休職中は仕事に行く必要はないですが、社員として会社に在職しており、あくまでも休んでいるだけの状態(欠勤状態)になるので、会社からの指示は受ける必要があります。
会社によってどういうやり取りが必要かは変わりますが、私の場合、人事の担当者と定期的にメールや電話でやり取りをする必要があり、毎日の睡眠時間などの健康状態を記載したエクセルファイルを週一回程度、送付するように指示がありました。
また、会社側が指定した産業医との面談を受けたり、傷病手当金の申請や手続きなど、会社とは定期的にやり取りする必要がありました。
頻度はかなり少ないので、全然苦ではなかったです。
休職した原因にもよりますが、直接の上司や先輩とやり取りすることはなくなります。
会社とのやり取りは専用の担当者と連絡することになります。
定期的な通院は必要
医師からの診断書をもらって長期休職をしているということは、あくまでもこちらは傷病者になるので、定期的に医師に身体やメンタルの状態を診てもらうために通院し、薬を処方してもらう必要があります。
私の場合、最初は2週間に1回の頻度で心療内科のクリニックに通院していましたが、だんだんと通院頻度は下がり、最終的には1ヶ月ごとの通院だけになりました。
診療は20分もかからない程度でしたが、待ち時間も入れると30分〜1時間ほどかかったこともあります。
休職中は存分にリフレッシュするべき!
身体の症状に問題がないのであれば、休職期間中はほとんどただの長期休暇になります。
社会人になると数か月の長期休暇なんてもらえることはほぼないと思いますので、今まで仕事がつらく苦しい思いをした人も、休職期間中は仕事のことなんて考えずに休暇を楽しめばいいのではないでしょうか。
正直、私の場合も休職中は身体の症状が特に何もなかったので、仕事をしていた時はゆっくりとできなかった趣味や自分のやりたいことができたり、平日の空いている時期に旅行にも行けました。
(仕事中にやるべきことのおすすめは後述します。)
実際、私が休職する際に、上司や人事担当者に「この機会にゆっくりと休暇を楽しんでリフレッシュしてね」というふうに言ってくれました。
おすすめの休職中にすること
休職期間に入ると仕事がなくなるので、一気に時間が余ります。
身体に問題がないのであれば、せっかくの休職期間(長期休暇)にただ暇を持て余すだけではもったいないので、休職中にぜひやってほしいことをいくつか紹介していきます。
一人旅に行く
やはり一番のおすすめは旅行に行くことです。
社会人になると長期で旅行に行くことなんてほとんどできなくなりますよね。
せっかくの長期休暇なので、平日のすいている時期に自分の行きたかった場所に旅行し、リフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
友達と行くのもいいですが、一人で旅行に行ってみるのも意外と良いですよ。
私も一人で旅行に行くことに初めは抵抗がありましたが、いざ行ってみると癖になってハマりました。今ではたまに有給が取れる日は一人で旅行に行くこともあります。
休職中に行ってほしい旅行先は、個人的には自然に囲まれた温泉地がおすすめです。
一人旅で行った温泉地は下記でまとめました。
ランニング・筋トレ
ランニングや筋トレをすることもおすすめです。
私の場合ITエンジニアの仕事をしていたので、仕事中はほとんどデスクに向かってパソコンを触っている状態だったので肩こりや腰痛が少しあったのですが、ランニングを始めてから肩こりや腰痛がなくなり、身体が軽くなりました。
ランニングやスポーツは、日頃のストレスを軽減したり脳の記憶力を向上させたりと、健康以外にも様々な効果があるとのことなので非常におすすめです。ジムに行ってみるのもいいですね。
スマホのランニングを管理するアプリなどを使うと、自分が走ったコースや距離、速度、消費カロリーなどの管理ができ、グラフで表示してくれるので楽しく続けることができるようになります。
映画鑑賞に行く
平日の日中は映画館もすいているので、気になる映画があれば観に行ってみるのもおすすめです。
気になる映画はあるものの「映画館に観に行くほどではない、そのうちDVDや動画配信サービスで観ればいいや」と思う映画でも、実際に観に行ってみると、行ってよかったと必ず満足します。少しでも気になる映画があるのであれば、この機会に絶対に行くべきです!
カフェに行く、散歩する
カフェに行くこともかなりおすすめです。
私は休職中ほぼ毎朝スタバに行き、ドリンクを飲みながら読書や勉強、iPadで動画を観たりしていました。
読書や動画を観るのは家でもできる、と思うかもしれませんが、家で引きこもるよりも外へ出てカフェなどで店員さんと注文のやり取りをしたり、周りに人がいるのを感じることが重要です。
外へ出かけることで何か新しい発見があるかもしれませんし、晴れた日はとても気持ちが良いので、散歩がてらカフェなどに行ってみてはいかがでしょうか。
美味しいものを食べに行く・グルメ旅
一人で家に引きこもっていると、お腹がすいたときにコンビニでお菓子やジャンクフードばかり買ってしまいます。健康にもよくないですし、心もあまり満たされません。
外には美味しいものを食べることができるお店がいくらでもあるので、近くの行ったことがない店やSNSで話題のお店などを探して行ってみてはいかがでしょうか。
読書・勉強をする
ビジネス本などを読んで教養を深めるのも良いですし、今まで仕事が忙しくてできていなかった資格の勉強などもこの機会にしてみてはいかがでしょうか。
他にも自分が身につけたいスキルなどがあれば、スクールに入って勉強してみるのも良いかもしれません。
時間はたっぷりあるので、ゆっくりと自分のペースで学習することができます(^^)
副業を始める
長期休暇の間、副業を始めてみるのも良いと思います。
ブログやせどり、プログラミングなどの副業で収入を得られるようになれば、生活費や娯楽費に余裕が生まれるのではないでしょうか。
また、仕事を復職したときに別の収入減が少しでもあれば心にゆとりも生まれるので、もしまた仕事が嫌になった時に転職や退職がしやすくなります。
※ 副業が禁止されている会社の場合、アルバイトなどの給与所得を得るための副業は会社にバレる可能性があるので注意してください。
ひたすらだらだら過ごす
暇を持て余すのはもったいないとは言ったものの、長期休暇の間、たまには家でだらだら過ごすのも良いのではないでしょうか。
家でYoutubeやNetFlixなどの動画配信サービスを観たり、ゲームをしたり漫画を読んだり、昼寝をしたりするのもたまにはいいと思います。
ただし毎日家でだらだらしてしまうと、食事や就寝時間などの時間間隔がずれたり、生活習慣も悪くなりますので注意してください。
休職のデメリット
お金がなくなる
休職中には傷病手当金が貰えますが、傷病手当金はあくまでも最低限の生活を支えるためのお金。
振り込まれる金額は給料の約2/3程度に減収してしまいますので、仕事をしていた時に比べると収入は大きく減少してしまいます。
身体が元気な状態であれば、今まで仕事をしていた平日にも旅行に行ったり趣味を楽しめるようになるので、その分使うお金も増えることになります。
さらに通院費や薬代もかかるので、休職する前よりも出費が大きくなってしまう可能性もあります。
実際に私の場合も、休職中は旅行に出かけたりグルメを楽しむ回数が増えたので、休職前よりも出費が大きくなってしまいました。
収入が減り、出費が増える可能性が高いので、休職中に遊びに行く際は計画的にお金を使って楽しんでください。
仕事をわすれる、スキルが衰える
仕事内容にもよりますが長期休職が終わりいざ仕事に復職しようとすると、以前まで自分が担当していた仕事内容をわすれていたり、仕事のスキルが衰えている可能性があります。
ブランクが長いほど元の仕事内容を思い出すのに時間がかかります。
私の場合はIT職だったので、6か月の休職が終わり仕事に復職すると仕事内容をすっかりわすれていました。ITなどの専門職の場合は一度仕事から離れてしまうと、元の知識やスキルを取り戻すのに少し時間がかかる可能性があります。
人事評価や査定に影響する可能性がある
休職中はまったく仕事をしていないので、その間の仕事内容が評価されることはありません。そのため人事評価が下がってしまったり、今後の昇進や昇給に響く可能性があります。
ただし休職中にも勉強し、資格などを取得することでスキルが向上していることを証明できれば、評価が上がることもあるかもしれません。
会社や会社の評価制度にもよりますが、私の場合は評価にマイナス影響が出ることは特にありませんでした。
今後の転職に影響する可能性がある
休職した原因にもよりますが、休職期間があると今後の転職に悪影響が出る可能性もあります。
あたりまえですが休職期間中は何も仕事をしていないので、その分のキャリアは完全に無かったものとして扱われます。
また、企業側からすると会社から休職者を出すのはあまり良くないことなので、過去に体調不良などが原因で休職していた経歴があると、また休職するのではないかと不安になられる可能性があります。
民間保険に入りにくくなる
最近は民間保険不要説が多く聞かれるようになりましたが、それでも家庭の事情などによっては保険が必要な人もいるかと思います。
しかし、一度何らかの傷病で診断書を貰い、薬を服用していた経歴があると、今後は民間の保険に入りにくくなるか、入れたとしても高額になる可能性が高くなります。
最悪の場合、住宅ローンも組めなくなる可能性もあるとのことです。
保険の営業マンに確認したところ、傷病が完治したと医師に診断されてから5年間経つと、問題なく保険に入れるようになるとのことです。※あくまで私が確認した保険の営業マンの話ですので、傷病の診断書を貰う際は自己責任でお願いします。
休職することは悪いことではない
傷病手当金を貰いながら仕事をしていない状態なのに、外に出かけたりリフレッシュするのは何か後ろめた感じたり、悪いことのように思う人もいるかもしれません。
しかし主治医に禁止されたこと以外は、休職中に自分の好きなことをするのは全然悪いことではありません。むしろ家で引きこもっているほうが健康やメンタルに悪い影響が出る可能性がある。
傷病手当金は病気や怪我で会社を休んだ時に生活を保障するためのきちんとした公的な制度で、健康保険の被保険者は支給される権利があります。
休職は会社が設けている制度で、傷病者には治療に専念するために休んでもらい、怪我や病気をきちんと治して復帰してもらうための制度です。
そのため、仕事の復職に備え、メンタルを整えるためにリフレッシュすることは決して悪いことではありません。
まとめ
今回は私が仕事を休職した際の流れを体験談に基づいて解説しました。
- 心療内科か精神科の医師から診断書をもらう(オンライン診断がおすすめ)
- 診断書を会社にメールで送付し、休職したい旨を伝える
以上の2ステップだけで明日からでも仕事を長期で休むことができます。
休職中はおそらく無給にはなりますが、傷病手当金が給料の2/3程度もらうことができるので、生活する分にお金には困らないでしょう。その間はしっかりと休暇に専念し、自分の趣味ややりたいことを十分に楽しむこともできますし、長期の旅行に行くこともできました。
社会人になると1か月単位の長期で仕事を休めることなんてほぼないと思いますので、仕事に疲れ長期で休みたい、または転職前に休職して傷病手当金をもらいたい場合などに、参考にしていただければと思います。
この記事ではあくまでも私が勤めていた会社での状況や、私が診断を受けたクリニックでの流れなので、すべての人がこの方法でうまくいくとは限りません。また、ご家族がいる人などご家庭の状況によっても変わってくる部分もあるかと思いますので、この記事はあくまで参考程度にしていただければと思います。
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